
カンボジアへの旅行を計画中の方が最初に疑問に思うのが「現地ではどんなお金を使うの?」ということではないでしょうか。
実はカンボジアは2つの通貨が同時に流通する珍しい国です。現地のお金事情を事前に知っておくと、両替で損をしたり、お釣りで慌てたりすることがなくなります。
この記事では、シェムリアップを拠点に日本語ツアーを運営するアンコールワット旅行のとびら が、現地目線でカンボジアのお金事情をわかりやすく解説します。
カンボジアの通貨の基本:ドルとリエル
カンボジアの法定通貨は**カンボジア・リエル(KHR)です。しかし実際にはUSドル(USD)**も日常的に使われており、ホテル・レストラン・観光施設・タクシーなど、ほぼあらゆる場所でドルが使えます。
なぜカンボジアでドルが使われるの?

1970年代のポル・ポト政権下で、リエルは一時廃止され中央銀行も爆破されました。「自国の通貨がいつか紙くずになるかもしれない」という歴史的な不安から、国民は信用度の高いUSドルを好む傾向が今も続いています。
旅行者はUSドルさえ準備すれば基本的に困りません。 リエルは「1ドル未満のお釣り」として自然に手に入るので、日本でリエルに両替する必要はありません。
ドルを使う場面 / リエルを使う場面
USドルが使える・使うべき場面:
- ホテル・宿泊施設
- 観光客向けレストラン
- アンコールワット入場料
- アライバルビザ($30)
- タクシー・トゥクトゥク
リエルが活躍する場面:
- 1ドル未満のお釣り(必ずリエルになる)
- ローカル屋台・路上食堂
- バイクタクシー(モトドップ)
- 地方エリアでの買い物
レートと換算表:1ドル=4,000リエル
カンボジアでの実勢レートは1USドル=約4,000〜4,100リエルですが、一般の商店では計算のしやすさから**「1ドル=4,000リエル」で統一**して使われています。これさえ覚えておけばOKです。
ドル・リエル換算表
| USドル | リエル | 日本円の目安 |
|---|---|---|
| $0.25 | 1,000 R | 約39円 |
| $0.50 | 2,000 R | 約78円 |
| $1.00 | 4,000 R | 約156円 |
| $2.00 | 8,000 R | 約312円 |
| $5.00 | 20,000 R | 約780円 |
| $10.00 | 40,000 R | 約1,560円 |
※ 円とドルの換算は参考値(1USD≒156円)です。出発前に最新レートをご確認ください。
お釣りの計算例
たとえば$4.50の商品を$5で払うと、お釣りは$0.50 = 2,000リエルで返ってきます。ドルとリエルが混在するのがカンボジアの特徴です。「1ドル=4,000リエル」を基準に、お釣りが正しいか確認しましょう。
シーン別:ドルとリエルの使い分け
基本はドルをメインに使い、リエルはお釣りで自然に手に入れるのがベストです。
| 場面 | 使う通貨 | ポイント |
|---|---|---|
| アンコールワット入場料 | USドル | 1日券$37。ドル払い必須 |
| ホテル宿泊費 | USドル | カード払い対応ありも |
| 観光客向けレストラン | USドル | 端数のお釣りはリエルに |
| トゥクトゥク・タクシー | USドル | $1〜$5。小額紙幣を用意 |
| ローカル屋台・食堂 | リエル推奨 | お釣りで受け取ったリエルを活用 |
| ナイトマーケット・市場 | リエル推奨 | 値段交渉もあり |
⚠️ 注意: 高額紙幣($50・$100)は受け取り拒否される場合があります。$1・$5・$10・$20の小額紙幣を多めに準備しましょう。日本円は基本的に使えません。
両替のベストな方法と場所
カンボジアでは日本円→USドルに両替するのが基本です。
両替場所の比較
| 両替場所 | レート | 利便性 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| 街中の両替所(マーケット周辺) | ◎ 最良 | ○ 数件比較可能 | ★★★ ベスト |
| 銀行(ABA・ACLEDAなど) | ○ 良い | △ 待ち時間あり | ★★☆ 良い |
| 日本の銀行・空港(出発前) | ○ まずまず | ◎ 安心・日本語対応 | ★★☆ 良い |
| カンボジア空港内両替所 | △ やや悪い | ◎ 到着直後に使える | ★☆☆ 急ぎなら |
| ホテルのフロント | ✕ 悪い | ○ 24時間対応あり | ✕ 非推奨 |
レートが一番良いのは「街中の両替所」です。 シェムリアップではオールドマーケット(プサー・チャー)周辺に多数あります。数件のレートを見比べてから両替するのがコツです。
両替ボードの見方
レート表示には「BUY(買取)」と「SELL(売却)」があります。日本円をUSドルに替えるときは「BUYのレート」を確認します。数字が大きいほど有利です。
日本で先に両替すべき?
初めての方は、最初に使う分($50〜$100程度)を日本で両替しておくと安心です。到着直後のビザ代($30)や交通費はすぐに必要になるためです。残りの両替は現地の街中でレートを比べながら行うのがベストです。
クレジットカードとATMの使い方
クレジットカードが使える場所

シェムリアップやプノンペンの観光エリアでは、クレジットカード決済に対応する店舗が増えています。VISA・Mastercardが広く使えます。ただし地方のローカル店では現金のみが多いです。
⚠️ DCC(動的通貨換算)に注意: カード決済時に「日本円払い」か「現地通貨払い」を選ぶ画面が出たら、必ず**「カンボジア・リエル(USD)払い」を選択**してください。日本円払いを選ぶと不利なレートで換算され、損をします。
ATMでの現金引き出し

カンボジア国内のATMでは、日本の海外対応クレジットカードやデビットカードでUSドルを引き出せます。ABAバンクやACLEDA Bankのものが信頼性が高いです。手数料($4〜$5程度)がかかるため、一度に必要な分をまとめて引き出すのが賢明です。
旅行用プリペイドカード(Wise等)は両替手数料が低く(0.73%〜)、海外旅行に便利です。
紙幣の注意点と旅費の目安
紙幣の状態に注意
⚠️ 汚れ・破れた紙幣は受け取りを拒否されることがあります。 特にUSドルは新札・きれいな状態のものを準備してください。日本を出発前に銀行でなるべく新しい紙幣に両替しておきましょう。お釣りを受け取る際も状態を確認することをおすすめします。
シェムリアップの旅費相場(参考)
| カテゴリ | 節約派 | 一般 | 贅沢派 |
|---|---|---|---|
| 宿泊(1泊) | $10〜20 | $30〜60 | $80〜200+ |
| 食事(1食) | $1.50〜3 | $5〜12 | $20〜 |
| アンコールワット(1日券) | $37 | ← 同左 | ← 同左 |
| ペットボトル水(500ml) | $0.30〜1 | ← 同左 | ← 同左 |
| ビール(ハッピーアワー) | $0.50〜$1 | ← 同左 | ← 同左 |
カンボジアは日本より物価がかなり安い国です。ローカル食堂では1食$1.50〜$3程度で食事できます。アンコールワット遺跡内やナイトマーケット等の観光エリアでは1.5〜2倍の価格設定になることがあります。
よくある質問(FAQ)
Q. 日本円はカンボジアで使えますか?
基本的には使えません。一部の日本人向け土産物店では受け付ける場合もありますが、レートは不利です。USドルに両替してから持参しましょう。
Q. リエルは日本で両替できますか?
ほぼできません(羽田空港トラベレックスの一部店舗に例外あり)。リエルはカンボジア国内でお釣りとして自然に手に入るので、USドルだけ持参すれば十分です。
Q. $100札は使えますか?
一部の店・両替所では受け取りを拒否されることがあります。$1・$5・$10・$20の小額紙幣を多めに準備しておくのが安心です。
Q. アンコールワットの入場料はどうやって払いますか?
アンコールパスはUSドル払いが基本です。1日券$37・3日券$62・7日券$72(2025〜2026年現在)。チケットオフィスでのみ購入可能で、クレジットカード対応窓口もありますが、現金(ドル)も準備しておくと安心です。
Q. チップは必要ですか?
カンボジアに強制的なチップ文化はありません。ただし、マッサージ後や良いサービスを受けたときには$1〜$2程度のチップを渡すのが丁寧なジェスチャーとして喜ばれます。
まとめ:カンボジアのお金事情チェックリスト
旅行前に確認しておきたいポイントをまとめます。
- ✅ USドルを準備する(リエルは現地でお釣りとして手に入る)
- ✅ $1・$5・$10の小額紙幣を多めに用意する
- ✅ 新札・きれいな紙幣を準備する(汚れたドル札は拒否されることがある)
- ✅ 最初の$50〜$100は日本で両替しておくと安心
- ✅ 現地では街中の両替所でレートを比較する(ホテルは非推奨)
- ✅ 1ドル=4,000リエルを覚えておく
- ✅ カード払い時はDCC(日本円払い)を選ばない
- ✅ $100・$50の高額紙幣の使用は避ける
この記事はが提供するカンボジア現地情報です。レートや料金は変動する場合がありますので、最新情報は出発前にご確認ください。
