カンボジア観光の代名詞「アンコール遺跡群」。その中心であるアンコールワットを軸に、アンコールトム、タ・プロームといった人気寺院を、現地旅行会社が徹底的にご紹介します。
✅ この記事でわかること:
- アンコール遺跡群とは何か?
- アンコールワット・アンコールトム・タ・プロームの特徴と違い
- 2025年最新の入場料金と購入方法
- シェムリアップ市内からの行き方
- 最適な観光ルートと回り方
- ベストシーズンや服装の注意点
🏰 アンコール遺跡群とは?
アンコール遺跡群(Angkor Archaeological Park)は、カンボジアのシェムリアップ州に位置する、約400平方キロメートル以上の巨大な宗教都市遺跡群です。
9世紀から15世紀にかけて栄えたクメール王朝の栄光を今に伝える、まさに“石の都市”。
1992年にはユネスコ世界遺産に登録され、その歴史的・文化的価値は世界的にも高く評価されています。
🏛 遺跡別|見どころ徹底解説
1. アンコールワット(Angkor Wat)

東南アジア最大の宗教建築であり、カンボジアの国旗にも描かれている国の象徴。
12世紀にスーリヤヴァルマン2世が建設したヒンドゥー教寺院で、後に仏教寺院としても利用されました。
主な見どころ:
- 🔸 第一回廊の彫刻群(バスレリーフ)
古代インド叙事詩「ラーマーヤナ」「マハーバーラタ」などの物語を、彫刻で描いた石の美術館。 - 🔸 デヴァター像(天女の彫刻)
1,500体以上の彫刻があり、一体一体異なる髪型・装飾が施されています。 - 🔸 中央祠堂(タワー)
非常に急な階段を登ると、神聖な空間に到達。高台からアンコール遺跡群を一望できます。 - 🔸 朝日のアンコールワット
水面に映るシルエットは写真愛好家の憧れ。早朝5時からの入場が可能です。
2. アンコールトム(Angkor Thom)

ジャヤヴァルマン7世によって12世紀末に建設された、城壁に囲まれた巨大な都市遺跡。
「トム(Thom)」は「大きい」という意味で、王都の中心に位置します。
主な見どころ:
- 🔸 南大門(サウスゲート)
城壁の入り口にある門。道の両側に並ぶ「神々と悪魔の綱引き像(乳海攪拌)」は必見。 - 🔸 バイヨン寺院(Bayon)
54本の塔に、約200の巨大な“微笑みの顔”が刻まれた神秘的な寺院。
「バイヨン・スマイル」とも呼ばれ、訪れる人の心を癒します。 - 🔸 象のテラス・ライ王のテラス
王族の閲兵や儀式が行われた場所で、象の彫刻が並びます。王の座る石椅子も再現されています。
3. タ・プローム(Ta Prohm)

アンコール遺跡群の中でも異彩を放つのがここ。
巨大な樹木(スポアン)が遺跡を包み込む幻想的な光景が見どころ。
主な特徴:
- 🔸 自然と遺跡の融合
建築物の中に根を張り、壁を突き破る巨木。まるで遺跡が自然に飲み込まれているような風景。 - 🔸 映画『トゥームレイダー』のロケ地
アンジェリーナ・ジョリー主演の映画にも登場し、世界中にその存在が知られることに。 - 🔸 神秘的な空気感
静寂と苔むした石壁、差し込む光が織りなす美しさは、まさに“異世界”そのもの。
🎫 アンコールパスのチケット情報(2025年最新版)
アンコール遺跡群を観光するためには、**「アンコールパス(Angkor Pass)」**が必要です。これは複数の遺跡に共通で使える入場チケットで、シェムリアップの「Angkor Enterprise」公式窓口またはオンラインで購入できます。
オンライン購入も可能 → https://www.angkorenterprise.gov.kh/
✅ チケット種類と料金
種別 | 料金 | 有効期間 |
---|---|---|
1日券 | $37 | 購入日当日のみ有効 |
3日券 | $62 | 購入日から10日間のうち任意の3日間利用可 |
7日券 | $72 | 購入日から1ヶ月以内の任意の7日間に利用可 |
✅ アンコールパスで入場可能な主な遺跡一覧:
- アンコール・ワット周辺遺跡(小回り・大回りコース)
- アンコールトム(バイヨン、象のテラスなど)
- タ・プローム
- バンテアイ・スレイ
- ベンメリア
- クバール・スピアン
- ロリュオス遺跡群(プリア・コー、バコン、ロレイ)
- プノン・クロム
- プノン・ボック
📍すべて、1枚のアンコールパスで入場可能です。
⚠️ 別途チケットが必要な遺跡(アンコールパスでは入場不可)
以下の遺跡はアンコールパスの対象外となっており、それぞれの現地にて別のチケットを購入する必要があります。
遺跡名 | 料金(USD) | 備考 |
---|---|---|
コーケー遺跡群 | $15 | シェムリアップから約2時間。ピラミッド型寺院が見どころ。 |
プレア・ヴィヒア寺院 | $10 | 山頂に建つ絶景の世界遺産。 |
プノン・クーレン | $20 | 川底の彫刻と滝が人気。水遊びスポット。 |
大プリア・カン(Preah Khan of Kampong Svay) | $5 | 大規模で秘境感のある遺跡。 |
サンボー・プレイ・クック | $10 | カンボジアで2番目の世界遺産。6〜7世紀の遺跡群。 |
バンテアイ・チュマー | $5 | 海辺に近く、訪問には車での移動が必要。 |
ベンメリア | $10 | ベンメリアに関しまして、アンコールパスをお持ちの場合は入場可能です。 |
クバール・スピアン | $5 | クバール・スピアンに関しましては、アンコールパスをお持ちの場合、そのままご入場いただけます。 |
🎫 チケット購入のワンポイント:
アンコールパスは必ず顔写真付き(その場で撮影)。
購入後の払い戻し・譲渡・再発行は不可。
📍 アクセス方法(市内中心部〜遺跡エリア)
シェムリアップ市内からアンコール遺跡群へは約6km〜10km程度。以下が代表的なアクセス手段です。
手段 | 所要時間 | メモ |
---|---|---|
トゥクトゥク | 約15分 | 風を感じながら移動できる人気手段 |
専用車 | 約10分 | 快適&冷房あり、家族旅行におすすめ |
自転車 | 約30〜40分 | 運動好きにおすすめ。ただし暑さ注意 |
🌤 観光のベストシーズンと服装
- ベストシーズン:11月〜3月(乾季)
雨が少なく気温も比較的穏やか。特に12〜1月が人気。 - 暑季:4〜5月
35度を超える日も。早朝観光が◎。 - 雨季:6〜10月
緑が映え、写真好きには穴場。ただしスコール対策を忘れずに。
🧥 服装の注意点:
- 肩・膝を隠す服装(ノースリーブやミニスカート不可)
- 長時間の歩行に備えたスニーカー推奨
- 帽子・サングラス・日焼け止め必須
🗓 モデル観光ルート(半日・1日)
✅ 1日コース
- 05:30 アンコールワット
- 08:30 アンコールトム(バイヨン、南大門)
- 11:30 ランチ(現地レストラン)
- 13:00 タ・プローム
- 15:00 ホテル帰着/休憩
